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空間が広がる心地よさ! スキップフロアの家がいま注目されている理由

2025.07.24

「家の広さは変わらないのに、なぜか開放的に感じる」そんな声が聞かれるのが、スキップフロアという間取りを取り入れた住まいです。最近では、限られた敷地でも心地よく暮らせる方法として注目が集まっています。今回は、スキップフロアの家のメリットとデメリットをわかりやすくご紹介しながら、活用例も交えてその魅力を解き明かしていきます。

1. スキップフロアとは?

スキップフロアとは、一般的なフラットな階層構造とは異なり、床の高さに段差を設けて複数のレベルに空間を分ける設計のことです。1.5階や中二階など、微妙な高低差を生かして空間に変化をもたらすのが特徴とされています。「つながり」と「段差」が新しい空間を生み出してくれます。

1-1.1.5階とは?

1階と2階のちょうど中間の高さに位置するフロア(階層)です。構造上では1階と2階の間に床が設けられ、階段を半分上がった位置にあります。2.1m以上の天井高を確保していれば「居室」として法的に認められる(建築基準法による)ため、寝室や子ども部屋、リビングの一部など、通常の部屋として使うことが多くなります。

1-2.中二階とは?

1階と2階の間に設けた小さなスペースのことで、「中間階」とも呼ばれます。1階と2階の中間に設けられますが、天井高が低く、床面積も小さめです。天井高を1.4m以下にすると「階」としてカウントされないため、意図的に低く設計されることが多いようです。収納スペース、書斎、子どもの遊び場、読書スペースなど、補助的な用途として活用されます。

2.スキップフロアの家のメリット

2-1. 限られた面積を立体的に有効活用

床の高さをずらすことで視線が抜け、実際の面積以上に広がりを感じられる空間に。立体構成による奥行きと高低差が視覚的なゆとりを演出してくれます。

2-2. 趣味やライフスタイルに合わせた空間づくり

小上がりスペースや半地下のような隠れ家風のエリアを設けることで、書斎やワークスペース、子どもの遊び場をつくることができます。生活に彩りを添える空間として活用できます。

2-3. 家族のつながりを感じやすい

階で分断されがちな空間を、スキップフロアによってゆるやかにつなげることで、家族の気配が感じられる間取りになります。例えば、1階のリビングから1.5階にある階段の踊り場を書斎スペースやキッズスペースにすることで、家族の様子をうかがいながら生活することができます。

3.スキップフロアの家のデメリット

3-1. バリアフリーには不向き

段差がある設計のため、高齢者や小さなお子さまのいるご家庭では慎重な配慮が必要です。また将来的にフラットな空間へ変更するのは難しいため、将来のことも見据えた上で、スキップフロアの家にするかどうか考える必要があります。

3-2. 空調効率がやや落ちやすい

空間が縦に広がるため、冷暖房が効きにくい場合があります。断熱性や通風設計を工夫することがポイントです。

3-3. 建築コストが上がる可能性

構造が複雑になるため、一般的なフラットな間取りよりも設計・施工の費用が上がるケースもあります。

4.スキップフロアの活用例

スキップフロアの1.5階や中二階は、高さや広さに制限があることも多いですが、ちょっとした個室やオープンスペースとして活用できる便利な空間です。

4-1.学習スペース・ライブラリー

子どもの学習スペースや、リモートワーク用のデスクに最適。リビングとゆるやかにつながっているため、家族の気配を感じながら過ごすことができます。壁を設けずカウンターのみで開放的に仕上げると、空間が狭く感じにくくなります。

また、階段途中にライブラリーを設けて、静かで落ち着いた空間をつくりだすのもおすすめ。本棚を壁一面に設けたり、小さなソファやクッションを置くことで、癒しのスペースになります。

4-2.子どもの遊び場・趣味の部屋

大人にとっても子どもにとっても秘密基地のようなワクワクする空間をつくりだしてくれるスキップフロア。趣味の空間ならフィギュア、アートなどを「見せる収納」としてガラス張りやオープン棚に飾るのもよいでしょう。

また犬や猫のくつろぎ場所として、小さなケージやキャットタワーを設置したペット専用コーナーにすることもできます。

4-3.家事スペース

洗濯物の室内干しやアイロン・裁縫コーナーなど、家事スペースとして活用するのもおすすめ。吹き抜けや階段からの風通しも利用でき、さらに動線を考えた間取りにすれば、家事効率も上がり、暮らしやすい家になります。

まとめ

スキップフロアは「ちょうどいい距離感」をつくるのにピッタリです。 “こもれるけど孤立しない”絶妙な空間が作れます。家族の生活スタイルやライフステージに合わせて、柔軟に使い方を変えていけるのも大きなメリットです。一方で、段差のある構造ゆえの注意点もあるため、家族構成やライフスタイルに合わせた丁寧なプランニングが欠かせません。 弊社では、さまざまな面を考慮しながら家づくりのご提案をさせていただいております。どうぞお気軽にお問い合わせください。