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薪ストーブのある家のメリット・デメリットを解説! 薪ストーブ歴10年以上、暮らしてからこそ分かる魅力とは?

2022.12.24

寒くなってくると、薪ストーブのある暮らしに憧れる人が多くなるかもしれません。キャンプブームということもあり、家の中で揺らめく炎を眺めて過ごしたいという人もいらっしゃるのではないでしょうか。実は我が家は薪ストーブ歴10年以上。薪の準備など大変だなと思うこともありますが、それ以上に薪ストーブがあってよかったと感じています。

今回は薪ストーブのある暮らしがどんなものなのか、メリット・デメリットをお伝えしながら紹介していきます。

1.薪ストーブ、暖炉、ペレットストーブの違い

薪ストーブと暖炉、違いがいまいち分からないという方も多いと思います。またペレットストーブも人気があり、この3つを同じもののように感じている方もいるかもしれません。薪ストーブ、暖炉、ペレットストーブを簡単に比べてみました。

1-1.薪ストーブ

鉄製の鋳物やスチールで作られたストーブです。薪を燃やした熱が鉄の鋳物や鉄板を通じて、輻射熱で家全体を暖めてくれます。電力は使いません。リフォームでの施工も可能ですが、できれば新築時に取り付けるのが望ましいでしょう。

1-2.暖炉

レンガ積みで壁に一体化した構造が一般的で、施工は新築時のみとなります。薪ストーブと同じように燃料は薪となります。暖炉の近くは暖かいのですが、家全体は暖まりにくいでしょう。暖まり具合から薪ストーブかペレットストーブの方が多く取り付けられています。

1-3.ペレットストーブ

薪ストーブと同じく、鋳物やスチールで作られたストーブですが、燃料は木製ペレット(木を粉砕して乾燥、圧縮して小さく固めたもの)となります。部屋は輻射熱で暖まります。電気を使用する機種はコンセントにつなげば、着火、火力調整、消火まで自動で調整できる機能があります。リフォームでも設置しやすいのが特徴です。

2.薪ストーブのメリット

2-1. やわらかな暖かさが魅力

くべる薪の量と吸気の調整で火力を強くすることも弱くすることもできます。部屋を早く暖めたいときは火力を強くします。また、火力を弱くして数時間そのまま燃焼させることもできます。例えば、就寝前に薪を足し、ゆっくり燃焼させると輻射熱でじんわり身体や建物を暖めてくれるので、朝、目覚めたときに心地よい暖かさを感じられます。

2-2. 揺らめく炎に癒される

キャンプ好きな方にとっては、家の中で安全に炎が眺められるというのは一番のポイントかもしれません。薪ストーブは一般的に扉が耐火ガラスになっているので、扉を閉めていても揺れる炎と音を楽しめます。木の種類によって燃え方や香りも違います。お気に入りの木を見つけて楽しむのもよいでしょう。

2-3. 薪ストーブクッキングが楽しめる

天板が熱くなるため、その上にやかんを置いてお湯を沸かしたり、煮込み料理を作ることができます。薪ストーブで沸かしたお湯はとてもまろやかで口当たりがよく、白湯がとてもおいしく感じられます。もちろんコーヒーや紅茶の味も一段とおいしくなります。

またカレーなどの煮込み料理も天板の上に置いておくだけで、味に深みが出て、料理の腕がワンランクUPしたかのような味わいになります。

熾火(おきび)の状態であれば、炉内で調理することもできます。熾火とは、着火した薪や炭が炎をあげず、芯の部分が真っ赤に燃えている状態です。炉内は通常のオーブンよりもはるかに高温ですので気をつけて調理しなければなりませんが、煙も少なく、火力も安定しているのでさまざまな料理を作ることができます。。

例えば、ピザやグラタン、ダッチオーブン料理、焼き芋を作ったりすることができます。そのほかにも、アクアパッツァ、パン作りなど、ダッチオーブンは使い方次第で料理の幅が広がります。

最近は薪ストーブ専用のキッチンツールや、料理用の空間を設けた薪ストーブも販売されていますので、興味のある方は検討してみるのもよいでしょう。

2-4. 洗濯物が乾きやすい

冬場は洗濯物を外に干していてもなかなか乾きにくいものですが、薪ストーブをつけている室内ならすぐに乾きます。乾燥機をお持ちの方でも、必要のないエネルギーを使わないですむので節約にもなりますし、環境にやさしいと言えます。

2-5. 電気に頼らない生活ができる

停電が発生した際の暖房や調理器具として、薪ストーブが注目されています。いつどこで自然災害が起こるか分からず、電気やガスなどのエネルギーに頼らない生活が見直されています。薪ストーブは、災害時に対する備えにもなるでしょう。

3.薪ストーブのデメリット

3-1. 薪の調達や薪割りが大変

燃料となる薪は、薪の販売会社やホームセンター、通販などで購入することができます。加工済みの薪を購入することもできますがその場合、薪代は少々、高めです。薪ストーブ仲間とつながりを持っていると、薪の調達がしやすくなります。仲間同士で情報交換しながら自分で薪割りを楽しみたいという方は、原木を手に入れて作業するのもよいでしょう。

薪割りは休日などを利用して作業する時間を確保しなければなりません。薪は伐採から数年かけて乾燥させますので、数年分を保管する場所も必要となります。

3-2.メンテナンスが必要

炉の中の灰がたまれば、取りのぞく必要があります。灰は庭や畑の土に混ぜれば肥料として使えます。また煙突のメンテナンスは、年1回、薪ストーブの季節が終わった頃に行います。業者さんに依頼したり、自分でワイヤーブラシなどを使って煤を落とす作業を行います。

そのほか、ガラスが汚れていたら拭いたり、炉内にいつもと違うところはないかなど普段から気にしておきましょう。

3-3.費用がかかる

薪ストーブを設置する際には「ストーブ本体代」と「設置工事費」が必要となります。ストーブのメーカーや機種、設置業者さんによりますが、約100万~160万の初期費用がかかります。設置してからは、薪燃料やメンテナンス費用がかかることも念頭においておきましょう。ただし、薪を自分で調達したり、メンテナンスを自分で行う場合は設置後の費用はそれほど考えなくてもよいでしょう。

まとめ

今回は薪ストーブのある暮らしのメリット・デメリットをご紹介しました。薪ストーブを設置する場合、通常の注文住宅の間取りとは少し異なりますが、弊社では薪ストーブのよさを最大限に引き出しつつ、ご要望に沿ったプランをご提案いたします。薪ストーブは暮らしを豊かに彩ってくれるものだと感じています。薪ストーブのある暮らしに興味のある方、どうぞお気軽にご相談ください。