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愛犬は家族の一員。とはいっても、人と犬とでは特性や習性は違うものです。一緒に暮らすとなると、犬の好きなこと、苦手なこと、習性を踏まえた上でプランを考えていかなければなりません。今回は、愛犬が快適に過ごせる家づくりのポイントを紹介します。
1.安全面を考慮した床材や間取りに
犬は興奮すると、すごい勢いで家中を走りまわることがあります。また、足を痛めやすい動物でもあるため、床の工夫が必要になってきます。犬の膝や股関節に負担をかけないよう、シリコンコーティングやコルク材など滑りにくい床材を選ぶようにしましょう。カーペットやクッションフロアを敷くのもよいでしょう。汚れた部分のみ取り外して洗濯できるものもありますので、子犬の時期やシニア期にもおすすめです。
また、できるだけ段差の少ない間取りがよいでしょう。段差を減らせば、バリアフリー空間になり、人にとっても住みやすい環境になります。
2. タイルスペースで快適空間
デッキやリビングの一部にタイルを設置するのもおすすめです。犬は暑さに弱く、夏場の暑い時期は体温を下げるために舌を出して呼吸しています。そのため、できるだけ快適に過ごさせてあげたいものです。ひんやりとしたタイルなら、犬の体温調節にも一役買ってくれます。また、掃除がしやすいという観点からも食事や水飲み場、トイレスペースもタイルが便利です。
3.庭にドッグランを
無駄吠えをしたり、自分のしっぽを追いかけるようにグルグルまわったり・・・犬はストレスを感じるとこのような行動をします。ストレスを与えないためには十分な運動が必要です。庭にドッグランをつくって自由に走りまわれるようにしてあげるのが理想です。可能であれば、愛犬が遊べるスペースを庭に作ってあげましょう。
4.回遊動線でストレスを緩和
庭の広さによっては犬が遊ぶスペースを確保するのが難しい場合もあるかと思います。運動不足によるストレスを和らげるため、室内を自由に動きまわれる回遊動線にするのもひとつの方法です。行き止まりにならない間取りにすることで、家の中にいる時間が長くても運動不足の解消につながります。
5. 音を遮断するために
犬は雷の音が苦手といわれていますが、花火や工事現場の音、台風などの自然の音も同じく嫌がります。大きな音による不安感を少しでも緩和するために、二重サッシや防音ガラスを採用するとよいかもしれません。またドアの激しい開閉による騒音を防止するためには、ドアクローザーなどが役立ちます。
6. 愛犬と暮らす家のアイデア実例
~ 隠れ家のような落ち着く空間をつくる ~
犬は、暗くてせまい空間が落ち着くと言われています。いつも人間と同じ空間にいることがストレスにつながることもあります。とはいっても、ひとりぼっちやお留守番は不安になってしまい苦手なのです。少し矛盾しているようにも感じますが、それが犬の習性。
愛犬が安心して落ち着いて暮らすためには、隠れ家のような専用スペースを設けてあげるとよいでしょう。また、犬は外を眺めることが大好きです。専用スペースに見晴らしのいい窓や小窓を設置してあげると、お留守番の時もお見送りやお迎えができて、喜ぶかもしれません。
~ 玄関の収納スペースは広めに ~
玄関に広めの土間収納やシューズクロークがあると便利です。リードなど、お散歩や外遊びの時に使うものを収納することで、スムーズにお出かけできます。
~ 足洗い場を設ける ~
散歩や庭で遊んだあとに役立つのが足洗い場です。庭や玄関、勝手口など外からの動線上に足洗い場があると便利ですし、お湯も使えるようにしておくと冬場も安心です。
7.愛犬と暮らすために気をつけること
~ ペットゲートを設置して危険を予防 ~
犬のとっさの動きにはなかなか対応できないもので、危険な状況にならないよう、予防しておくことが大切です。愛犬が急に屋外に飛び出すのを防いだり、誤飲を起こしがちなキッチンに入らせないように玄関やキッチン、階段にはペットゲートがあると便利です。愛犬の大きさに合わせたゲートを設置するようにしましょう。
~ 室内を清潔、快適に保つ ~
ペットを飼っていると室内のにおいが気になるものです。快適に暮らすには、においやハウスダスト対策としてしっかり換気をすることが大切です。空気清浄機も上手に利用しましょう。また室内をこまめに掃除して清潔に保つことで、愛犬にも人にも快適な空間になります。
まとめ
今回は愛犬の視点から紹介しましたが、愛犬だけでなく、家族全員が暮らしやすい家が理想です。愛犬や家族とどのような生活を送りたいか、しっかりとお話をお伺いしてプランを作成していきます。
私の家ではラブラドールとともに暮らしています。これまでの愛犬との暮らしから、さまざまな提案ができるかと思います。「愛犬と暮らす家づくり」をお考えの方、どうぞお気軽にご相談ください。